事例紹介
注目プロジェクトや
地域で活躍する人たちを紹介
地域のプロジェクトや
いきいき活動している人たちをご紹介。
興味があるプロジェクトや面白そうな人を
さがしてみてください。
元土木屋が取り組む子どもたちの里山づくり
裾野市公文名を里山として後世へ
箱根外輪山の「三国山」(標高1,101メートル)。その西麓をフィールドに活動しているのがNPO法人「里山会公文名ファイブ」です。裾野市公文名(くもみょう)は、緑に囲まれた山間部。一見、豊かな自然が昔からそのままに残っている場所のように感じますが、人が手を入れていかなければ、森は放置林として荒廃し、畑は雑草で覆われていきます。「地域の宝、里山をこどもたちへ」をスローガンに、農地保全、森林保全、環境学習の活動を行っているのが、里山会公文名ファイブです。今回は、理事長の須藤九十九(すとうつくも)さんに、これまで10数年間の取り組みや、今後の活動についてお話を伺いました。
楽しい!だけでは終わらない
エコエデュの環境教育
「ほらここ、みてみて!冬眠中のカエルさんがいるよ」
微動だにせずじっと春の訪れを待つカエルを生まれて初めてみるこどもたち。背中をつんつん。「ぷにぷにしてお餅みたい!」大喜びする様子を笑顔で見守る母親たち。親子が参加しているのは認定NPO法人しずおか環境教育研究会(略称エコエデュ)が主催の環境教育プログラム「里山のかやねずみ」(通称かやっこ)です。ありのままの姿でいられるようにと育児経験と里山知識が豊富なスタッフがサポートにあたります。こどもは「自由」を存分に楽しみ、母親はリラックスしながらわが子の新たな一面を見つけられる非日常的で特別な場所。楽しい!だけでは終わらないエコエデュの環境教育を体験取材しました。
沼津から県東部に広げる「アソビゴコロ」を大切にした空き家再生プロジェクト
沼津市のコワーキングスペース「Antique door(アンティーク ドア)」(沼津市大岡)を拠点に、静岡県東部の移住定住支援、創業支援、空き家対策の活動を行っているのが、日の出企画の山田知弘さんです。「Antique doorのような拠点となるスペースを、空き家を活用して静岡県東部エリアで、各市に1軒作っていきたいです。また、作るときから学生や企業を巻き込みながら、『アソビゴコロ』を大切して、関わった人の思い入れのあるスペースを形にしていくようにしています。」と、人と人との交流を大事にした取り組みをしている山田さん。そんな山田さんの活動について、詳しくお伺いしました。
いのちの森を未来へ。
「夢マップ実現プロジェクト」が描く
循環型社会
光の差し込む豊かな森。森林浴が楽しめる散策路。
子ども達が遊べるアスレチック。山の木材を活用したゲストハウス。
5年前に描かれた1枚のイラストに詰まった夢が今、実現しようとしています。
プロジェクトを手掛けた掛川市倉真にあるNPO法人「時ノ寿の森クラブ」
事務局長の大石淳平さんに話を聞きました。
無人駅の先のワンダーランドへ!アート作品で見慣れた景色が多彩に変化する24日間!
大井川鐡道の無人駅や周辺集落を舞台にした「UNMANNED(アンマンド)無人駅の芸術祭/大井川2021」が今月28日まで開催中です。県内外で活躍するアーティスト16組が、無人駅とその周辺エリアを多彩に掘り起こした作品に出合える芸術祭。
今年で4回目の開催となる芸術祭を手掛けているのがNPO法人クロスメディアしまだ事務局長の兒玉絵美さんです。島田市抜里生まれの兒玉さんは大学時代を京都で過ごし卒業後、島田へ戻ってきた際、地元を好きになる人を増やすべく地域づくりをしよう!とクロスメディアしまだでの活動をスタート。
“スキだらけのマチづくり”をテーマに子どもたちに地域で働くことを体験してもらう「こどもわくワーク」や島田エリアを中心とした地域情報誌「月間cocogane」を発行するなど、様々な活動を行っています。
静岡県関係人口ライターが始動!
――3月5日に、静岡県庁で静岡県関係人口ライターの委嘱式を開催しました。
関係人口ライターとして登録された7名のうち5名が参加して、佐藤政策推進担当部長から出席者への委嘱状の交付のほか、懇談などが行われました。
静岡県関係人口ライターは、県内で地域活性化に取り組む団体やそこに関わる「関係人口」と呼ばれる人々を取材し、文章と写真でその魅力を県内外に発信する方々です。
個と個の出会いが生み出す「関係人口」。
これからの人と地域のつながり方
――コロナ禍は、私たちの働き方・暮らし方を見直すきっかけをくれました。地方回帰の流れや人々の意識の変化をどう感じていますか。
僕自身も、週6日地方を巡っていた生活から一変。地域への移動がぱたっとなくなった期間を経験しました。代わりに急浮上したのが、オンライン上でのワークショップやトークセッションです。そのような、地域の未来について意見を交わす場が増えたことで、地元を面白くしたい、自分に合った地域と出会いたい。という思いが高まっています。また、距離の制約が減った分、「関係人口」の門戸が広がったと感じています。
――そもそも「関係人口」とはどういう存在なのでしょう。
「観光以上、移住未満」「交流人口でも定住人口でもない第三の人口」として、2012年ごろから現れはじめた概念です。地域の人々と出会い、関わりを持つことに価値を感じながらも移住までは考えていない。観光客と移住定住者の間にいるすべての人を指します。
地域のコミュニティに属していなくても、すでに誰もが、関係人口的な動きをしています。例えば、静岡県のお茶に魅せられ地域を訪れるとしましょう。SNSで「静岡県**産のお茶を飲みに来ました!」と投稿すれば、それが地域の魅力発信になります。一部の友人が「私もお茶を買ってみよう」「訪れてみよう」と反応したのなら、その人はすでに静岡の関係人口になっていると思うんです。