事例紹介

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カヤック体験で出合う川根の大自然や地域の人との新たな繋がり!

交流・体験
カヤック体験で出合う川根の大自然や地域の人との新たな繋がり!
活動団体 一般社団法人 エコティかわね
活動場所 川根本町

南アルプスをのぞむ大井川の上流にある川根本町。四季折々の草木や野鳥、香り高いお茶など豊かな自然に囲まれ、南アルプスユネスコパークにも登録された美しいまちです。大井川鐵道沢間駅から徒歩約10分のところに、木の温もりを感じるオフィス「一般社団法人 エコティかわね」があります。ここでは、体験型ツーリズムの企画・運営、環境学習の出前講座、ガイドの人材育成などまちづくりに関する様々な活動を行っています。

川根本町の大自然の魅力を多くの人に知ってもらいたい!と熱い思いで働いているのが「エコティかわね」事務局の丸野宏夏さん。丸野さんは鹿児島県南九州市出身で7年前、大学在学中に“緑のふるさと協力隊”として初めて川根本町へ!“緑のふるさと協力隊”とは農山村に興味を持つ若者が、地域再生に取り組む地方自治体に1年間住民として暮らしながら地域密着型の活動に携わるプログラムです。「どこの派遣地になるか分からずドキドキ・ワクワクしていた。川根本町は鹿児島と似たところも多く縁を感じた!」と話す丸野さん。

“緑のふるさと協力隊”の任期中、丸野さんは川根本町のみで生活・お昼はお弁当・生活費は月5万円(家賃・ガソリン代・水道光熱費は町負担)などルールがあるにも関わらず、すべてを楽しみながら活動されていました。お茶や野菜、おかずなど地元の方からの頂き物も多く、なんと任期中は5万円の生活費から貯金もされていたそう。優しい地元の方と豊かな自然に魅了され、やっぱり川根本町に住みたい!という強い気持ちで、丸野さんは2017年の夏、川根本町への移住を決意されました。
「エコティかわね」では山や川、里、暮らしの知恵などをテーマに年間を通して様々な体験プログラムが実施されています。そんな中、丸野さんの癒しは事務所の窓から眺められるこの絶景です!澄んだ空気と目に鮮やかな新緑、抜けるような青空は時間を忘れて見惚れてしまうほどの美しさ。「川根本町に来てからは季節感をより肌で感じるようになり、住民目線になった。」と話す丸野さんの姿はとても輝いていました。

季節ごとに様々な楽しみ方ができますが、カヌー・カヤックの町としても知られる川根本町。
大自然に囲まれたカヌー・カヤック体験は日常生活を忘れて贅沢なひと時を過ごせます。「エコティかわね」では事前申し込みをすると3歳以上の子どもから大人までカヤック体験ができ、ガイドさんが絶景スポットを案内してくれます。
なかでも大井川上流の長島ダム・接岨湖(せっそこ)は流れがとても静かな湖面なので木々の芽吹きを間近で感じることができます。経験者向けのカヤック体験では、タイミングが合えば井川線のトロッコ列車の通過も見られるかもしれません!湖上に架かるレインボーブリッジと奥大井湖上駅を真下から眺めることができるのもカヤックならではの見所。さらにカヤックでしか渡れない沢で休憩し、お弁当やおやつを食べてゆっくりくつろぐ至福のひと時も過ごせますよ。ちなみに長島ダムは季節ごとに約20mも水位が変わるそうなので、その違いを感じながらコバルトブルーの鮮やかな湖面を漕いでいくのもオススメ!

夏の時期は青空と風が気持ちよく、カヤックはもちろん水遊びも子どもたちに大人気。秋には湖面という非日常のアングルから、赤やオレンジに染まった紅葉と静寂に包まれた川根時間を満喫できます。
川遊びも人気ですが、春や秋には南アルプスの雄大な山々を楽しめるプログラムが盛りだくさん!なかでも丸野さんのオススメはバードウォッチング!

丸野さんも野鳥の本を愛読し、鳥の知識を勉強中ということなので、“エコティかわね”にうかがうと丸野さんからオススメの野鳥の話を聞かせてもらえるかもしれませんよ!季節の変化を感じながら、鳥たちの姿や声を眺めて楽しんでみてはいかがですか?

自然が大好き!という思いから川根本町へ移住し、4年目を迎える丸野さん。そんな丸野さんはここ数年、川根へ移住者が増えている印象があるそう。「地元のみなさんは本当に温かく、自分のペースでのんびりと過ごしていいんだなと思わせてくれる場所になっている。」と笑顔で語ってくれました。
今後は川根本町のファンがもっと増え、自然の中で生きる様々な知恵を次の世代へ受け継いでいきたい!と力強く話す姿はまさに住民目線!丸野さんが作り出す穏やかで自然愛に溢れた優しいお人柄に私もすっかり魅了されました。丸野さんをはじめ、地元のみなさんの想いがつまった“エコティかわね”で、この夏カヤックの自然体験プログラムに参加してみてください。

◇マリコの取材こぼれ話
・智者の丘公園から展望台を眺めるべし!(川根本町が一望できる♪)
・千頭駅ではトーマス号と記念写真を撮るべし!(平日はパーシーとヒロも見られる!)

 

 

 

(文・写真)静岡県関係人口ライター