事例紹介
学生や若者の悩みや好奇心に寄り添い伴走。小さな一歩を応援する「もくもくセンター」
その他活動団体 | NPO法人ESUNE |
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活動場所 | 静岡県静岡市 |
2013年に活動を開始し、2016年に法人化したNPO法人ESUNE(エスネ)。やさしく、あたらしく、あなたらしくなれる社会の実現に向け、「多彩な参加、協力、応援をつくる」をミッションに、大学生や若手社会人が中心となり、人材育成事業や基盤整備事業など幅広く活動されています。
そんなNPO法人ESUNEの自主事業の一つとして、型にはまらない個別相談の場を作りたい!と設立されたのが、今回ご紹介する「もくもくセンター」です。
センター長の斉藤雄大さん、副センター長の宮地珠妃さん、コーディネーターの藤井航平さんにお話をお伺いしました。
コロナ禍になり、学生や若者が気軽に相談できる場がもっと静岡には必要なのでは、と始まった「もくもくセンター」
“もくもく”っとした悩みや好奇心に寄り添い、小さな一歩を応援する場として2021年4月から始まった「もくもくセンター」。
静岡大学の学生が運営する静大フューチャーセンターと連携したワークショップの開催や、学生向けの傾聴イベント「モヤサポカフェ」の運営、また、現在は週に一度、静岡駅徒歩13分にあるもくもくセンターにコーディネーターや学生スタッフが常駐し、気軽に相談や雑談ができる「センターオープンDay」として場を解放しています。
もくもくセンターの設立のきっかけとなったのは、大学生の“もくもく”した悩みの声だった、と斉藤さん。
「NPO法人ESUNEには20人以上の大学生が所属していますが、メンバーやその友達から「大学がオンラインになり1年間全く友達ができなかった。」「コロナで留学に行けなくなってしまい不完全燃焼…」などの話を聞くことが増え、学生や若者が気軽に相談できるところが今、静岡には必要なのではと、もくもくセンターを立ち上げました。
基本的には個別相談への対応が第1ステップですが、話を聞いた後の第2ステップとして、実際に僕らが繋がっている大人や団体に会いにいくツアーを企画したり、一緒にボランティアに参加したり、専門家を紹介したり、イベントを企画をしたりと実際に伴走することも大切にしています。」
大事にしているのは「支援する」ではなく 「話を聞かせてもらっている」というスタンス
もくもくセンターでの活動時に大事にしていることや、嬉しかったことを聞いてみました。
「大事にしているのは、否定しないことと、アドバイスではなく寄り添うこと。また少しの見方や捉え方の違いで意味が変わることがあるので、ただ寄り添うだけではなく、客観的な視点から新しい意味を一緒に見出していく点も意識しています。」(藤井さん)
「ほんと何か特別なことをしているという気持ちは全くなくて、逆にいえば(もくもくセンターで行われている話を聞くことや応援することが)特別なことじゃなくなった方がいいと思っています。来てくれた人から「受け入れてもらえてすごく嬉しかった。」や「ここにきて人生変わりました、来てよかったです。」などと言ってもらえたときは本当に嬉しいです。もくもくセンターは新しく一歩を踏み出す姿を間近で見られる場所であり、そこに喜びを感じています。」(宮地さん)
「相談者さんだけでなく、私たちも一緒に何かを作っていくことを意識しています。”支援する”ではなく”話を聞かせてもらっている”というスタンスを大切にしていますね。正直やっていることは話を聞かせてもらう中で一緒にちょっと輪郭を描くことような微力なお手伝いなんですけど、逆に「こうした方がいいんじゃない」みたいなことはせず、相談者さんが話していく中で、自分の中ではこういうことなのかもなあ、と自ら見つけられるといいなと思っています。」(斉藤さん)
「来てよかったです、人生変わりました」 人が新しく一歩を踏み出す姿に出会える場所
オンライン授業が増えた関係で、東京の大学に通う静岡在住の学生さんが増えていると耳にします。オフラインでの出会いに制限がある今だからこそ、“地域のことを何かやりたい”“新しい友達と出会いたい”と思った時にも、もくもくセンターはとても心強い存在です。
「静岡の大学生はもちろん、僕らが今までご一緒してきた静岡で活動されている大人の方々と繋げることも可能です。ぜひお気軽に、もくもくセンターにお越しください。」(斉藤さん)
毎週木曜日のオープンDayはもちろん、事前に問い合わせれば木曜日以外の個別相談も可能とのこと。ぜひ一度、もくもくセンターにふらりと足を運んでみてはいかがでしょうか。