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磐田市でこどもたちに愛あるお節介を!「幸せなおとな」を育てるキャリア教育

子育て・教育
磐田市でこどもたちに愛あるお節介を!「幸せなおとな」を育てるキャリア教育
活動団体 NPO法人キャリア教育研究所ドリームゲート
活動場所 静岡県磐田市

今回は磐田市のこどもたちを対象に「お仕事体験わくわくワーク」、「じぶんよのなか塾」、「夏休みわくわく寺子屋」などのキャリア教育を行っている「NPO法人キャリア教育研究所ドリームゲート」のご紹介です。
地域が一丸となって未来の「幸せなおとな」を育てるべく、こどもの学びとよのなかを繋げるプロジェクトの企画・運営をしています。
今回は代表理事の山浦こずえさんにこの取組みについてお話を伺いました。

NPO法人キャリア教育研究所ドリームゲート 代表理事山浦こずえさん

こどもとよのなかを繋ぐドリームゲートの「キャリア教育」

今年で10年目を迎える「お仕事体験わくわくワーク」は小学生が磐田に根差した店舗や企業で職業体験するプログラム。事前研修に始まり、職場体験、体験後の取材、成果発表までを行います。実際に行われている業務の表と裏をリアルに体験してもらうのが特徴です。

「地道な仕事が多いと知った」や「楽しいだけではなく大変なこともあると分かった」などこどもたちは現場と想像していた仕事内容とのギャップに驚きます。

「夏休みわくわく寺子屋」は長期休暇中の学童における待機児童の問題を解消するために2015年から始まったプログラム。今年は15日間の開催で、磐田の歴史紙芝居の英訳や走り方講座など文武共に楽しみながら学べるイベントが多数予定されています。活動期間中のルールをこどもたちが考える点もこの活動のおもしろいところ。

こどもとよのなかを繋ぐドリームゲートの「キャリア教育」
(「夏休みわくわく寺子屋」がお寺で始まった当初から座禅が毎日の習慣として取り入れられています)

「じぶんよのなか塾」は昨年にスタートしたプログラム。地元の信用金庫職員による金銭教育、元漁師による海と魚のお話など、普段関りを持たないおとなたちと出会い、こどもたちの世界を広げようというもの。

(「じぶんよのなか塾」で講師の話を熱心に聞くこどもたち)

「お仕事体験わくわくワーク」、「じぶんよのなか塾」、「夏休みわくわく寺子屋」のいずれのプログラムも参加したこどもたちに磐田と自分をもっと好きになってもらい、楽しみながらリアルな社会と学びを繋げ「自分」を創ってもらうことを狙いとしています。こどもたちは真剣に仕事をしたり、遊びを教えてくれたりするおとなたちと過ごすことで憧れを抱き、将来の自分が「どうありたいか」をじっくり考えることができます。
ドリームゲートの考える「幸せなおとな」として生きていくために必要な「どこにいっても通用する力」、「やりきる力」、「転んでも立ち上がる力」を養うための仕掛けが散りばめられています。

アウトプットに向けたインプット

すべての活動に共通して組み込まれているのが、振り返りとプレゼンテーション。「いまのこどもたちはインプットで終わることが多いです。学んだことをアウトプットすることでぐんとまた更に力がつくので活動の最後には必ずやってもらっています」と山浦さん。
「最初は(人前でプレゼンしてもらうことに)えーと言われますが、おとなの知らないこと教えてよ、ってミッションを与えるとこどもたちはみんな生き生きと取り組んでくれます」。
参加する前と後では顔つきが変わるこどもたち。その自信をつけた表情を見た周りのおとなは毎回刺激を受けるそうです。

アウトプットに向けたインプット
(「お仕事体験わくわくワーク」で自ら制作したPRポスターを使ってプレゼンに挑戦するこどもたち)

夢を追いかけた経験が今の活動の原点に

ドリームゲートの活動の原点は山浦さんが20代の頃夢を追いかけた実体験から。
地元磐田からマスコミの仕事に憧れ上京した山浦さん。夢だったレポーターになる道のりは失敗しては立ち上がりの繰り返し。「それでも諦めずとことんやったらなれたんです」と振り返ります。レポーターになる前に携わったTV番組制作の現場では学んできたことすべてが仕事に繋がっていることを発見。番組の裏側で様々な分野の人々が関わりあって仕事する様子が魅力的で「見たものにしか憧れられないな」と、現場で実際に見て、知ることの重要性を実感したといいます。これらの実体験を「いつか磐田のこどもたちに伝えたい」と胸に秘めUターン。数年後「キャリア教育」という形で実現させました。

プログラムに参加しているこどもたちが迷ったり、躓いたりしているときは「諦めずとことんやってみなよ!」と声を掛けるという山浦さん。挑戦するすべてのこどもに本気で伝えたい心のこもったメッセージです

恩送りのバトンを未来に繋ぐ

今年の「夏休みわくわく寺子屋」には中学生4名がボランティアで参加を予定しています。山浦さん曰く、過去に参加したこどもたちがこうして戻ってきてくれたのは初めて。
こうしたボランティアに留まらず、さらに成長し未来でこどもたちを受け入れる立場で教育プログラムに携わることができたら恩送りのバトンはさらに繋がります。磐田の未来は地元愛溢れる「愛のあるお節介」で今後の盛り上がりに期待が膨らみそうです。

なお、ドリームゲートでは磐田市以外に住むこどもたちもキャリア教育プログラムに参加できるような仕組みを現在模索中!今後の活動にも注目が集まります。

▼webサイト
http://www.dreamg.org/
▼facebook
ドリームゲート公式
https://www.facebook.com/dreamgateiwata
こどもまちゼミ「お仕事体験わくわくワーク」
https://www.facebook.com/iwakuwaku
▼公式LINE(情報お届け)
https://liff.line.me/1645278921-kWRPP32q/?accountId=386batde
▼公式Instagram
https://www.instagram.com/career_dreamgate/
▼活動ブログ(詳細)
http://akogareotona.hamazo.tv/☆

(文・写真)静岡県関係人口ライター