事例紹介

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スポーツで子どもたちが育つ環境を! 裾野を拠点にスポーツや農業体験を提供

文化・芸術・スポーツ
スポーツで子どもたちが育つ環境を! 裾野を拠点にスポーツや農業体験を提供
活動団体 一般社団法人Bambino sports LAB
活動場所 裾野市を中心に三島市や沼津市で活動

裾野市や三島市など静岡県の東部地区を拠点に、スポーツ教室、ジュニアアスリート支援、農業体験などを行っているのが「一般社団法人Bambino sports LAB」です。

「地域から宝を!」をテーマに、子どもたちが世界へ羽ばたける環境を地域・家族・企業などが一緒になって作るサポートをしています。

今回は、Bambino sports LABが裾野の活動拠点として使っているコワーキングスペース「まほろばホーム」で、代表の生出道徳(おいでみちのり)さんにお話を伺いました。

生出さんの長女が競技ゴルフをしていたことが団体設立のきっかけに

――スポーツを通して、地域の宝を育てたい

生まれも育ちも裾野市という生出さん。現在は、ホームページ制作、ウェブマーケティング、グラフィックデザインなどを手掛ける会社を経営し、今年から裾野市岩波に空き家を活用したコワーキングスペース「まほろばホーム」も開設しました。Bambino sports LABは、その「まほろばホーム」を使ったイベントも開いています。

生出さんがBambino sports LABを立ち上げたのは、2015年11月。設立当時は、「バンビーノ・ラボ. ゴルフ&スポーツ」という団体名でした。というのも、元々は競技ゴルフをする長女を指導してきた生出さんの経験を生かし、ゴルフを軸としたスポーツ教室やジュニアアスリート支援を行いたいという思いで立ち上げた団体だったそうです。

生出さん自身がゴルフを始めたのは大人になってからだそうですが、小学生の時からゴルフを始めた長女はみるみると上達し、中学生の時には大会で優勝した経験も。しかし、長女の周りで競技ゴルフの大会に出場しない子どもたちも多く、切磋琢磨する環境がなかったといいます。また、厳しいルールの中で戦う子どもたち同様に、その親のゴルフに向き合う考え方を変える必要も感じたそうです。

生出さんは「自分はプロではないのでジュニアアスリートをビジネスとして指導することはできませんでしたが、彼ら彼女らが育つ環境を作ることはできます。子どもたちが活躍し、ゴルフが普及してゴルフ人口が増えていくような活動をしたいと考えて団体を設立しました」と振り返ります。

――スポーツを通して、地域の宝を育てたい
農業体験により「地域の文化や産業も継承していきたい」

――農業で地域の文化や食べ物の大切さを伝えていく

2021年6月には、団体名をバンビーノ・ラボ. ゴルフ&スポーツから現在のBambino sports LABに変更しました。
事業の柱は、ジュニアゴルファーの育成やゴルフの普及活動でしたが、ゴルフに限らずスポーツ教室やスポーツイベント、食育、農業体験なども活動に組み込み、地域を上げて子どもたちの成長をサポートしたいという背景があったそうです。

現在の活動は、地域イベントや地元のJリーグチームの試合会場などでの「スナッグゴルフ体験」や、家族で参加できるゴルフコンペなどを企画しています。スナッグゴルフは、子どもでも楽しく簡単にできるため、イベントなどで体験会を開くと多くの人が集まり、ゴルフに関心を持つ人が増えるそうです。

スポーツイベントのほかに、親子で参加する農業体験も開いています。生出さんの母の実家が農家だったそうで、子どもの頃に家族で農作業をした楽しい思い出があるといいます。「親戚が集まった時には必ず自家製の蕎麦が出ました。蕎麦づくりも家族の誰かが継承しないと後世に残っていきません。楽しい思い出として残していけるように、畑作りや食べ物の大切さも地域に継承していきたいと思っています」。

――農業で地域の文化や食べ物の大切さを伝えていく
空き家を活用した「まほろばホーム」での和ヨガ体験の様子

――地域のコミュニティーづくりに空き家を活用

最近では「まほろばホーム」で、ヨガ講師を招いた「和ヨガ」のレッスンも提供しています。5月に体験会を開き、6月から本格的に定期開催が始まりました。体験会には、「まほろばホーム」周辺の地域の人が集まってきたそうです。

「和ヨガ」レッスンの提供は、スポーツ振興の一環ですが、加えて「地域サロンの展開」という目的もあるそうです。生出さんは「このようなイベントを『まほろばホーム』で開くと、地元の人たちがここに訪れるきっかけになります。こんな場所があることを知ってもらうことで、地域の人が色々な使い方をしてくれます。このような小さなコミュニティーを広げていきたいと考えています」と話します。

今後、「まほろばホーム」を一つのモデルにして、裾野市内で空き家を活用した地域サロンを展開していきたいそうです。

――地域のコミュニティーづくりに空き家を活用
裾野に恩返ししたい思いを語る生出さん

――地域への恩返しのために

今後について、生出さんは「子どもの頃からお世話になってきた裾野の地域に、スポーツや農業で還元していきたいという思いが強いです」と話します。
農業では、今年度から生出さんは本格的に兼業農家の訓練を受け、自分も勉強しながら、地域で農業したいという移住者を増やす活動を進めていくそうです。また、スナッグゴルフを教える地元の協力者や、一緒に新しい企画を考えていけるような人を集めていきたいと言います。

「スポーツや農業を通して、子どもたちが自発的に動いていけるようになるなど、育っていく環境を提供していきたいと思います」と生出さん。

これまでのスポーツや農業の経験を生かして、子どもたちの育成や地域のために貢献したいという人は、Bambino sports LABの活動にぜひ参加してみてください。

 

一般社団法人Bambino sports LAB
https://bambino-sports-lab.com

Facebookページ
https://www.facebook.com/Bambino.sports.LAB

Instagramページ
https://www.instagram.com/bambino_sports_lab/

(文・写真)静岡県関係人口ライター